RSウイルス
概要
RSウイルス感染症は、RSウイルスの感染によって引き起こされる呼吸器感染症です。
発症の中心が0歳児と1歳児のため、小さなお子さんの病気として知られていますが、60歳以上の大人も感染し、健康な方であれば風邪のような症状を引き起こす事があります。
しかし、高齢者、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、心疾患などの慢性の基礎疾患がある方や、免疫機能が低下している方の場合は、肺炎などを引き起こし重症化する場合があるので注意が必要です。
数値で見ると、大人(60歳以上)のRSウイルス感染症の発症件数は年間約70万件、入院件数は約6万3千件、死亡者数は約4,500人と推定されています。
RSウイルスは、他の呼吸器感染症を引き起こす新型コロナウイルス、インフルエンザ、肺炎球菌と違い、治療薬がないのが現状です。そのため、ワクチンによる予防が大切です。