2022.05.06
バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)について(第2報)
2022年3月、当院入院中の患者様にて上記陽性患者様を1名認めました。
VREは、ヒトの腸内にいる一般的な常在菌である腸球菌のうち抗生物質が効きにくくなった菌です。
その毒性は低いものの近年院内感染の原因として報告が増えております。そのため保健所の指示のもとに入院患者様全員のスクリーニング検査を施行しました。
結果として入院中の患者様31名から陽性所見を得ました。
いずれの患者様も他疾患にて加療中でVREによる感染症状は認めておりません。
しかしながら、VREは陽性患者様の排泄物を介して感染するため、院内感染を防止する目的で、これまで以上に環境清掃や標準感染予防策、手指消毒を徹底すると共に、当該病棟への入院を停止する措置を取らせていただいておりました。
今般、保健所や千葉県院内感染対策地域支援ネットワークのご指導の下、感染対策を徹底しつつ一部の病床を除き入院患者様の受け入れを再開させていただきました。
患者様およびそのご家族には大変ご不便、不自由をおかけして申し訳ありません。
また、今後も定期的に入院患者様全員のVRE感染スクリーニング検査を継続し、院内感染の撲滅に努めていく所存であります。
なお、VREにつき簡潔にまとめたQ&Aを掲載しましたのでご参照ください。
2022年5月6日
医療法人社団保健会
谷津保健病院
病院長 須藤 真児